だって楽したいじゃんか!

大学院(機械工学科)を首席で卒業した男がこれまでの経験を生かさず殺さず発信していく

【仕事術】ディスカッションするときに意識する3つのステータス


こんにちは、まきのです。最近、チーム内でディスカッションをする機会が増えてきたので、試してみて良かったことについてまとめてみます。今回はファシリテーション初心者の私が意識したらディスカッションが進めやすくなった「ディスカッションのステータス」についてご紹介します。

チームでディスカッションしている時、こんな経験ありませんか?「時間をかけたものの結局何も決まらない」、「内容についていけない、置いてきぼりにされてしまう(置いていってしまう)」、「何回も同じようなテーマで話し合ってしまっている」、「話し合いがまとまらない」、「後になってそもそもとひっくり返される」などなど、ディスカッション時のお困りあるあるだと思います。私もよく置いてけぼりにされたり、進めるときにどうしたらいいかわからず困ったりします。なんでそんなことになるのかなー、もっとうまいこと議論を進められないかなーと悩みました。

それで、気づいたんですけど、ディスカッションって思った以上にわけわからないんです。いろんな立場やキャリアの人たちが参加しているので当たり前なんですが、評論家や大喜利を始める人、そもそもマン、そんなんダメだよマンいろんな人がいます。そんな人たちがそれぞれ言いたいことや好きなことを喋ったり喋らなかったりと、好き勝手やるもんだからもう収集がつきません。刻一刻と状況が変わり、終わりの時間だけが鬼の形相で迫ってきます。恐怖です。

経験豊富な人、頭のいい人だったらいっぺんに要領よく結論までもっていくことができると思いますが、常人よりはるかに知能の劣る私では。。。全くできる気がしないんです。うーん、どうしたものか。。。いろいろ考えた結果ある結論にたどり着きました。

そうだ!複雑なら分けてしまえ!

いっぺんにやるからごちゃごちゃするんだ。今の私の進め方は、ご飯を食べながら歯磨きをしながら、風呂に入っている状態。。。そんなわけのわからないことできるわけがない。でも、頭の弱い私でもそれぞれバラバラにはできているのではないだろうか。ディスカッションも一緒じゃないの?そう思いました。そこでまず議論を大きく3つの状態に分けてみることにしました。

ディスカッションする時に意識する3つのステータス

スタートからゴールに向かう間、ディスカッションには次の3つの状態が存在しています。

  • ステータス① 発散
  • ステータス② 探索
  • ステータス③ 収束

ステータス① 発散

あるテーマについて洗い出しを行なうステータスです。とにかくアイディアを出しまくる段階で、ここでは質より量を追求します。これが十分に行われないと抜けや漏れが発生するので、終盤になってから「そもそもさ!」とそもそもマンに議論をひっくり返されてしまいます。

ステータス② 探索

ここではあるテーマについて、より深く掘り下げていく作業を行います。ここでは量より質を追求します。このステータスでうまく掘り下げられないと、結論に説得力を持たせることができないので、結論が出た後に再度検討しましょうとなる可能性があります。

ステータス③ 収束

テーマについてまとめる作業です。収束がうまくできてないとアイディアは出たけれど、結局何が決まったのかよくわからない、発言力のある人の声で決まってしまうなんてことにつながります。

ディスカッションの流れをコントロールする

ディスカッションの中では常にこの3つのステータスが、細かいサイクルだったり、大きなサイクルで展開されていることが見えてきました。そして、ファシリテートする際にはこのステータスを参加者と共有しマネジメントしてみると意外とうまくいったりすることもわかりました。参加者に今の状況がこのステータスのどれにあたるのかを理解してもらい、「今は発散の期間なので気にせず考えを出してくださいね!」とか、「探索ではもっと別の観点から掘り下げてみましょう」とかそれぞれのステータスでのやることを絞って集中してもら方が参加者にとってもシンプルでわかりやすいですし、ディスカッションがとっ散らからなくて進めやすいです。(他のステータスに行っちゃっている人を今のステータスに呼び戻すことももちろんできます。)

ファシリテーションの本なんかで「役割をしっかり決めましょう」とか、「タイムマネジメントをちゃんとやりましょう」とか書いてあるのをよく見ますけど、まずこの流れを意識してステータスをデザイン・コントロールしてみる方が効果がわかりやすくて、楽しいんじゃないかと(個人的には)思います。

また、試してみてわかったことですが、参加者がどのステータスで力を発揮できるかについてもタイプがあるようです。大喜利をする人は発散が得意だし、そもそもマンは探索、評論家は収束が得意だったりします。ディスカッションのメンバーもアレンジできるならそれぞれバランスよくアサインしたり、発散だけさせたいから得意な人を集めよう。なんてこともできると思います。

まとめ

今回はディスカッションする時に意識すると便利なことをステータスというカットでご紹介しました。ディスカッションはゴールまでの間に「発散」、「探索」、「収束」の3つの状態があります。この3つのステータスをチームで共有し、マネジメントすることで話しがごちゃごちゃすることをできるだけ抑えることができると考えています。

ただ、そうはいっても議論のステータスを具体的にどうやってデザインしコントロールしていけばいいかピンときません。そこで、次回は進行役になった時に、どのようにディスカッションをデザイン・コントロールしていったらいいのかを「ゲームストーミング」という考え方を使ってご紹介していきます。