だって楽したいじゃんか!

大学院(機械工学科)を首席で卒業した男がこれまでの経験を生かさず殺さず発信していく

【仕事術】報告・連絡・相談って結局のところ何をしたらいいの?


こんにちは。まきのです。今回は仕事をする上で欠かせない基本的なスキルである報告・連絡・相談で何を伝えれば良いかについて言及してみたいと思います。

報連相の大切さについて

「で、何が言いたいの?どうしてほしいの?全然わからない」

上司に話しかけに行くと、「伝えたいことがあるのはわかった。で、結論から話してみて。君は何が言いたいんだい?言おうとしているのは報告なの?連絡なの?相談なの?僕にどうしてほしいんだい?」と言われてしまった。うーん。。。たしかに何が言いたいのか自分でもよくわかりませんでした。「〇〇についてどうなってる?」「(どう伝えたら良いんだろうか?何を気にしてるのかな?)あれがこうなって、これがこうで、〇〇は〜〜で。。。」「結論から教えてくれる?」(うーん。。。結論って何言えば良いんだ?)

伝わらないことで余計めんどくさいことに

優しい上司なら1から順を追って話しても、うんうんと話を聞いてくれるし、その場で整理してくれるかもしれません。これでもコミニケーションとしては問題ないですが、時間がかかるし、相手の時間を奪ってしまいます。仕事を進めるにあたって余計に時間ががかかっています。これでは全然楽ができないではないかと感じました。報連相はメッセージを伝えるための共通のフレームワークです。それに従って事前に内容を整理できれば、要点だけを簡潔に伝えられるし、相手も聞く準備もできるので、スムーズなコミニケーションができるのではないかと思っています。ただ、報連相の便利さを頭で知っていても何をすればいいかわからないと、まとめるのに時間がかかってしまい、かえって非効率です。そこで、何を伝えればいいのかということをまとめるテンプレートを考えてみました。

報告・連絡・相談は何をまとめたらいいの?

それぞれの意味とテンプレートについて考察してみます。

報告

まずは報告から。報告の意味を辞書で調べてみると。


つげ知らせること。特に、研究や調査の結果、与えられた任務の結果などについて述べること。また、その内容。 「 -書」 「仕事の進行状況を-する」
(出典:三省堂大辞林)

結果について述べること。とあります。仕事での結果とは何でしょうか。まず仕事には、必ずいつまでにどこまで終わらせるという期日とゴールがあります。例えば、今月末までに業務マニュアルの作成を終わらせるです。そこでいう結果とは、今月末までに作り終わるのか終わらないのかの2択です。ということはつまり、期日までに順調に進んでいるのか遅れているのかを表すことが情報として必要になります。これが、結果の報告ので最もいいたいことです。何時間/何日進んでいる、遅れているかの事実も伝えると報告を受ける側には伝わりやすいです。ただ、それだけだと進捗はわかりますが、このままの進め方でいいのかどうか判断ができません。従ってなぜ遅れているのかの理由も一緒に伝える必要があります。期日までに終わってないのであれば、何らかの課題が発生しているから、作業が進んでいないはずです。例えば、急遽障害対応が発生したなど優先度の高いタスクが発生した場合や、とあるタスクの作業時間が見積もりに含まれておらず見積もりが過少すぎた、業務に詳しい担当者が病気で休んでしまい調整ごとに時間がかかってしまった。などです。さらに課題は1つとは限りません。複数の課題が絡み合って遅れにつながっている可能性もあります。それらを課題として書き出します。そして次にどうすれば課題を潰してゴールを達成できるのかも伝えるとベターです。時間をかければ終わるのか、他の人に渡すことはできるのか。「こうすれば期日までに終わる」というメッセージを伝えます。そして備忘録として対応の経緯を記載しておけばそれをみただけで、概要がわかります。すると報告を整理したフォーマットは次のような形になります。


# 報告事項 期限 ステータス 課題 対応方針 対応履歴
1 MTG議事作成 2018/8/9 オンスケ - - -
2 〇〇機能の開発 2018/8/9 アヘッド(5h) - - -
3 業務マニュアルの作成 2018/8/9 ビハインド(10h) 1.障害対応により工数が割けなかった(7h)。対応に残り5hほどかかるため、さらなる遅れが予想できる。
2.システム改修により、一部手順変更。手戻りが発生(2h)
1.対応を〇〇さんに依頼
2.ヘルプで人をアサインしてもらう。
2018/8/9 1については解決済み
2についてはアサイン待ち
報告の仕方も、まず全体として進んでいるのか遅れているのか報告します。この時事実を元に報告をします。「全体としては、5時間遅れています。なぜなら、タスクが3つあって1つオンスケ、1つはアヘッドしていますが、1つのタスクがビハインドだからです。なぜビハインドなのか、というと。。。で、対応については〇〇というふうに考えています。」

連絡

続いて連絡です。


①互いにつながり・関連があること。また,つながり・関連をつけること。また,そのつながり・関連。 「二つの物事の間に-を見出す」
②関係の人に情報などを知らせること。 「 -がとだえる」 「警察に-する」 「 -をとる」
交通機関が,ある一つのところで接続していること。 「この電車は終点でバスと-している」

関係する人に情報などを知らせることとあります。こちらは報告と違い作業の結果ではなく、仕事を進めるための情報を提供します。進める上で怖いのは抜け漏れがある事なので5w1hに従って整理していきます。例えば、ウェルカム会の開催案内を連絡するときは、関係者は参加者になります。なぜ開催するかというと、プロジェクトに新メンバーがアサインされたからです。いつは具体的な日時、どこでは場所、誰がは参加者全員、何をはウェルカム会。どのようににはアジェンダを入れれば伝えたいことの抜け漏れは防げると思います。それをまとめると次のようになります。


                                       
# 連絡事項 関係者 なぜ いつ だれが どこで 何を どのように 備考
1 〇〇のウェルカム会の案内 参加予定者各位 8月から〇〇さんがプロジェクトにアサインされたため、懇親会を行います。 2018/10/12 Fri 19:00-21:00プロジェクトのメンバーで中華料理屋△△ http://xxx.xx.jp ウェルカム会 1.乾杯
2.○○さん挨拶
3.部長挨拶
4.締め
・会費はひとり4000円を想定しています。
・19:00乾杯までにお店に到着してくだい。遅れる場合や欠席される方はxxx-xxxx-xxxxまで連絡ください。
2 〇〇さんウェルカム会費の徴収 参加者各位 先日行われた○○さんのウェルカム会の支払いを実施するため。2018/10/12 Fri 9:00- 2018/10/17 Wed 18:00まきのが参加者に社内で4000円/人の会費を直接収集しに回ります
 
伝える情報が多い場合は1つに収まりきらないので、分けて伝えましょう。また、報告では対応方針をこうしようと考えているというメッセージをいれていましたが、連絡では具体的な決定事項を埋めていきます。認識の違いや伝えることに抜け漏れがあると手戻りになるためです。今回の例では5w1hを使いましたが、抜け漏れを防ぐためにも必要に応じて別のフレームワークを使ったり、ロジックツリーで構造を整理してみて表の項目にするのも手かと思います。

相談

3つめは相談です。


物事を決めるために他の人の意見を聞いたり、話し合ったりすること。また、その話し合い。 「旅行の日程を-する」 「 -に乗る」

なぜ相談をするかというと、物事を決めたいから相手の意見を聞くのです。ただ、論点は明確にしたほうがスムーズになることがあります。以前、仕事の進め方についてわからないことがあり「〇〇の進め方はどうしましょう?」と上司に相談しに行きました。上司からは「相談とは何かを判断したい(してほしい)から相談するんでしょ?でも判断材料がないと判断できないよ?」と言われました。なるほどと納得しました。確かに完全に丸投げでした。それではなんの情報があればいいのでしょうか。まずなんでもそうなんですが、物事を決める際には必ず2つ以上の選択肢があって、それぞれの選択肢にはメリットデメリットがあるということです。例えば、アプリを作るときなんかでも実装をする言語を何にするのか決めることがあると思います。仮に選択肢がJavaPythonの二つがあるとします。Pythonはウェブアプリ用の高機能のフレームワークがあり、言語の特性上開発工数も少ないため、開発期間を抑えることができるというメリットがありますが、利用者が少ないため開発者の単価が高価であったり、保守のためのスキルセットをもつ要員の確保や人材育成などにコストがかかるなどがデメリットになることもあります。一方でJavaについては開発工数Pythonほどではないがそこそこですが、開発・保守工数は下がる可能性があります。このように選択肢とメリデメを提示できることで「開発規模は小さいから開発期間での工数にそんなに差はでないし、うちではPythonが共通の言語なので保守でのデメリットはたいしてデメリットにはならないよね。Python使おう。」と意見が言いやすいと思います。したがって相談に行く前には、「どうしましょう?」とざっくり持って行くのではなく、選択肢、メリデメ、それぞれの影響の大きさについてまとめると良さそうです。最終的にはどういう判断を下したのか、また、なぜその判断に至ったのかもあると後で見返したときにわかります。


       
# 相談内容 選択肢 メリット デメリット 相談結果 判断理由
1 WebアプリをPythonJavaどちらで実装するか 1.Python
2.Java
1.1.Javaに比べて開発工数が5人月少ない
2.1.Pythonに比べて開発工数が5人月多い
1.1.開発者の単価がJavaの1.2倍、保守工数1.2倍+人材育成費
2.1.人材育成費がかからない
Pythonにする。開発工数が5人月分だとコストとしては300万の差しかない。またPythonユーザーが社内にいるため保守工数や人材育成費はかからない。
 

まとめ

報連相ですること

以上、報連相で伝えることの項目をまとめてテンプレート化してみました。報告では進んでいるいないのゴールとのギャップなぜギャップが発生しているのかの理由(課題)およびどうしたら課題を解消しギャップを埋められるかの対応につてまとめ、連絡では行動するための情報抜け漏れなく相談では選択肢メリデメ影響範囲を伝えるということが個人的にはしっくりくるかなと思いました。最初はまとめるのに時間がかかるかもしれません。ただ、習慣づけの話なので慣れてくると時間をかけずに頭の中で整理できるかと思います。すると短い時間でコミニュケーションができるようになるので伝える側も伝えられる側も楽できるようになると思っています。

結局は伝えるための整理方法である

上で示した内容は、あくまで伝える項目をテンプレート化しただけなので、記載する内容についてはこれを埋めなければならないということもないはずです。上記以外にも報連相についての整理方法やまとめ方があればアップデートしていきたいと思います。